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D20.美容皮膚科学 スキンケア V1.0


D20.美容皮膚科学-スキンケア-V1.0

スキンケアの実践—乾燥皮膚と脂性肌

1. 乾燥肌と脂性肌の病態生理・臨床診断基準

乾燥肌(ドライスキン、乾皮症) は、皮膚の水分保持機能や皮脂膜の覆い(バリア)機能が低下し、表皮の角質層の水分量が不足した状態ですdermatol.or.jpdermatol.or.jp。皮膚表面の光沢が失われ、ザラつき、細かな粉状の鱗屑(フケ様の皮むけ)が生じ、進行すると浅いひび割れが見られ魚鱗癬様の外観となりますdermatol.or.jp。症状が強い場合は瘙痒(かゆみ)を伴い、掻破による炎症で湿疹化(皮脂欠乏性湿疹)することもありますdermatol.or.jpdermatol.or.jp。乾燥肌の原因は大きく3つに分類され、(1) 生理的要因(加齢による皮脂腺・汗腺機能低下、乳幼児期の未熟な皮膚機能など)、(2) 環境要因(冬季の低湿度、大気の乾燥、紫外線曝露、過度な入浴や強い洗浄剤の使用など不適切なスキンケア)dermatol.or.jp、(3) 非生理的要因(皮膚疾患(アトピー性皮膚炎・乾癬など)や糖尿病・腎不全等の全身疾患、抗がん剤投与・放射線治療といった医原性要因)に分けられますdermatol.or.jpdermatol.or.jp。病態としてはいずれも角質層水分量の低下が共通しますが、皮膚バリア機能指標である経表皮水分蒸散量(TEWL)は原因により上昇する場合とそうでない場合がありますdermatol.or.jpdermatol.or.jp。臨床診断は視診と触診による皮膚状態の評価、および問診によるかゆみの程度確認で行いますdermatol.or.jp。乾燥肌では皮膚がカサカサしてキメが粗くなり、軽度では細かな鱗屑と軽度の落屑、重度になると網目状のひび割れ(さざ波状・菱形模様の亀裂)が生じますdermatol.or.jpdermatol.or.jp。標準化された重症度評価法として肉眼所見や乾燥スコアが用いられますが、客観的な指標確立に向け角層水分量計などの開発が望まれていますdermatol.or.jp。乾燥肌は高齢者で頻度が高く、ある報告では高齢者の7割以上に皮膚乾燥が認められましたdermatol.or.jp。軽度の乾燥は生理的現象として見逃されやすいものの、著名な乾燥は治療対象となりますdermatol.or.jp

脂性肌(オイリースキン、脂漏肌) は、皮脂腺の活動亢進により皮脂分泌が過剰になった状態で、顔面を中心に皮膚がテカり、ベタついて見えるのが特徴ですpubmed.ncbi.nlm.nih.gov。思春期以降の男女に多く、Tゾーン(額・鼻)や胸背部など皮脂腺が多い部位に生じやすく、同部位に好発するニキビ(尋常性ざ瘡)とも関連が深いですjcadonline.comjcadonline.com。病態生理としては、アンドロゲン(男性ホルモン)の刺激で皮脂腺が肥大・皮脂生成が促進されることが主因であり、思春期に皮脂分泌が急増し20~30代でピークに達した後、加齢とともに減少しますjcadonline.compubmed.ncbi.nlm.nih.gov。遺伝的素因や人種差、気候の影響も指摘されており(高温多湿環境では皮脂や汗の分泌が増えがち)、食事(高脂肪・高糖質食)やストレスも皮脂分泌に関与する可能性がありますpubmed.ncbi.nlm.nih.gov。脂性肌そのものに正式な国際診断基準はありませんが、臨床的には毛穴の開大皮膚表面の脂っぽい光沢で評価されます。また、客観的には皮膚表面の脂肪量を測定する機器(シーバメーター®等)で、一定面積あたりの皮脂量が高いことをもって定量評価できます。例えば皮脂量が80µg/cm^2以上だと明らかに脂性傾向とする研究もありますescholarship.org。脂性肌は「過剰な皮脂分泌」と定義されますが、その閾値は個人差が大きく、患者の自覚症状(午後になると顔がベタつく、化粧崩れが早い等)も診断の参考になります。脂性肌自体は疾患ではないものの、過剰な皮脂は毛包の閉塞とPropionibacterium acnes(Cutibacterium acnes)の増殖を助長し、ニキビ発生要因となります。また皮脂分泌の多い部位に脂漏性皮膚炎(マラセチア菌の関連する炎症)が生じやすいことも知られます。こうした合併症の有無も踏まえ、皮脂の量と肌状態を総合的に判断して脂性肌かどうかを診断します。

2. スキンタイプ診断の手法

患者の肌タイプ(乾燥~脂性、混合肌、敏感肌など)は、問診視診触診に加えて、必要に応じた計測機器による評価で診断します。まず問診では、普段の洗顔後につっぱり感があるか(乾燥傾向)、日中に皮脂で肌がテカるか(脂性傾向)、季節による変化(冬に粉をふく、夏はベタつく等)、化粧品がしみる・赤くなることがないか(敏感傾向)などを詳しく聞き取ります。視診では、皮膚表面の様子を観察し、粉吹き・ささくれが見られキメが粗い場合は乾燥肌、毛孔の拡大や皮脂光沢が顕著なら脂性肌と推測できます。触診では乾燥肌はざらつき・ごわつきを感じ、脂性肌は皮脂膜のぬるつきが感じられます。

客観的な測定法として、角層の水分量計測と皮脂量計測があります。角層水分量はコルネオメーターなどの機器で無侵襲に測定でき、乾燥肌では健常部に比べ有意に低い値を示しますdermatol.or.jp。例えば健常皮膚の角層水分量を100とした場合、高齢者の皮脂欠乏症では60~70程度に低下するとの報告もあります(測定機器・部位によって異なります)。ただし水分量測定機器は高価で臨床実用性に乏しいため routine には用いられていませんdermatol.or.jp。一方、皮脂量はシーバメーター®などで、プローブ先端のフィルムに皮脂を吸着させ光学的に測定しますdermatol.or.jp。これによりTゾーン・Uゾーンなど各部位の皮脂分泌量を数値化でき、数値が高いほど脂性傾向を反映します(例えば額で50µg/cm^2程度が普通肌、>100µg/cm^2は強い脂性などescholarship.org)。また、市販の簡易法として**皮脂吸収シート(あぶらとり紙)**を顔に当て、透け具合でおおよその皮脂量を知る方法もあります。さらに皮膚科学的な特殊検査として、ダーモスコピー(皮膚鏡)で乾燥肌の皮溝パターン変化を評価する試みも報告されていますdermatol.or.jp。乾燥肌では初期には皮溝に沿った細かな鱗屑が観察され、進行すると皮溝を越えて板状の鱗屑や亀裂が見られるため、ダーモスコピーで重症度評価の客観性向上が期待されていますdermatol.or.jp。総じて、肌タイプ診断は問診・視触診による臨床所見を主とし、必要に応じて機器測定で補強する形で行われています。

3. 成分別のスキンケア:乾燥肌 vs 脂性肌

乾燥肌に推奨される主な成分

  • 保湿因子(モイスチャライザー): 角質層の水分を補い保持する成分です。代表的なのはグリセリン、プロピレングリコール、ソルビトールなどの多価アルコールや、ヒアルロン酸、リピジュア®(ポリクオタニウム-51)などの高分子ヒューメクタントです。こうした吸湿性の高い水溶性成分は角層に水分を引き寄せ保持し、直接的に角層水分量を増加させますdermatol.or.jp。例えば尿素は経皮吸収され角質のケラチンを柔軟化するとともに水分保持力を高める働きがあり、10%配合の尿素クリームを4週間塗布した試験では高齢患者の皮膚乾燥スコアと痒みスコアが有意に改善しましたdermatol.or.jp。尿素やヘパリン類似物質(後述)は保水成分としてエモリエント成分よりも角層水分増加効果が大きいことが報告されていますdermatol.or.jp
  • エモリエント・皮膚油分: 皮膚表面を油膜で覆い、水分蒸散を防ぐ** occlusive な作用を持つ成分ですdermatol.or.jp。ワセリン(白色ワセリン)や流動パラフィン、ミネラルオイル、シリコーンオイル(ジメチコンなど)が代表で、角層からの水分蒸発を間接的に抑制しますdermatol.or.jp。これらは即効的に肌のしっとり感を与え、皮膚をやわらかく整えます。特にワセリンは刺激が少なく保湿効果が持続するため皮膚科でも汎用されます。またスクワランやホホバ油など皮脂に近い天然油分もエモリエントとして配合されます。セラミドやコレステロール、遊離脂肪酸などの「皮膚類似脂質」もエモリエント成分として重要です。ヒト角質細胞間脂質の主要構成要素であるセラミドが不足するとバリア機能低下を招くため、外用でセラミドを補うことは乾燥肌の治療・予防に有用ですkao.co.jpkao.co.jp。実際、市販の高保湿化粧品には合成セラミド(ヒト型セラミドや擬似セラミド)が配合され、角層のすみずみまで浸透して細胞間脂質を補いバリア機能を助けるとされていますkao.co.jp。例えばキュレル®**(花王)の「セラミド機能成分」は角層細胞間のすき間を潤いで満たし、外部刺激に強い肌に導くことが謳われていますkao.co.jp
  • 薬用保湿成分: 医薬品・医薬部外品として有効性が認められた成分です。ヘパリン類似物質(ヘパリノイド)はその代表で、ヒルドイド®などに含まれる処方薬用の保湿有効成分です。ヘパリン類似物質は多数の親水基を持ち高い吸水性を示すため、持続的かつ強力な保湿効果を発揮しますjapan-medic.co.jp。血行促進や抗炎症作用も併せ持ち、乾燥に伴う炎症やかゆみ軽減にも寄与しますmaruho.co.jp。日本ではヘパリン類似物質含有の外用剤が多数市販されており、処方薬と同濃度(0.3%)配合のものも販売されていますjapan-medic.co.jpjapan-medic.co.jp。同様に尿素も医薬部外品では20%程度まで高濃度配合製品があり(ケラチナミンコーワ®クリーム20など)、角質柔軟・保湿効果で手足の乾燥や角化症ケアに用いられますdermatol.or.jp。その他、グリチルリチン酸二カリウム(甘草由来の抗炎症成分)やビタミンE(血行促進)など、乾燥肌・肌荒れ防止を目的に配合される有効成分もあります。
  • その他の有用成分: 天然保湿因子(NMF)を補うアミノ酸類(アルギニン、セリン、PCA塩など)や乳酸Na、尿素なども乾燥肌の角層保湿には重要です。製品によってはNMF類似成分を複数組み合わせ、角層の保水力自体を底上げすることが狙われていますdermatol.or.jp。またナイアシンアミド(ビタミンB3)はバリア機能回復やセラミド合成促進作用があり、乾燥による小じわを目立たなくする効果で医薬部外品有効成分にも指定されています。さらにパンテノール(プロビタミンB5)は保湿・抗炎症作用があり敏感肌向け製品に配合されます。植物エキスではカンゾウ(甘草)エキス、ユーカリエキスなどが抗炎症・保湿目的で用いられていますcosme.net。これらの成分は肌状態に合わせて組み合わせられ、乾燥や荒れをケアする処方設計がなされています。

乾燥肌が避けるべき成分・要因

  • 強い界面活性剤: ラウリル硫酸Na(SLS)のような高脱脂力の洗浄剤は必要な皮脂まで奪い皮膚バリアを破壊します。過度な洗浄は乾燥肌を悪化させるので控えますdermatol.or.jp。泡立てネット等でキメ細かい泡を作り、肌を擦らず優しく洗うことが鉄則です。
  • アルコール(エタノール)高配合製品: アルコールは揮発時に肌表面の水分も奪うため、収れん化粧水など高濃度アルコールの使用は乾燥を助長します。敏感な乾燥肌ではしみることもあるので、無水エタノールが上位成分のものは避ける方が無難です。
  • 高濃度の角質剥離剤: レチノールやAHA(グリコール酸・乳酸など)はアンチエイジング目的で用いられますが、濃度が高いと乾燥を悪化させる恐れがあります。乾燥肌では低濃度から試し、刺激を感じる場合は頻度を減らすなど慎重に用います。
  • 香料・防腐剤: 乾燥肌はバリア機能が低下しがちなため、合成香料や一部防腐剤(パラベンなど)による刺激・アレルギー反応が起こりやすいです。極度の乾燥・敏感肌では無香料・低防腐設計の製品を選ぶことで不要な刺激を減らせます。
  • 物理的刺激: 粗いスクラブ洗顔や過度のピーリングも乾燥肌には逆効果です。スクラブ入り洗顔料の有効性は明確な差がないとの報告もありdermatol.or.jp、乾燥肌ではスクラブ無しのマイルドな洗浄を心がけます。同様にタオルやブラシでゴシゴシ擦ることも厳禁です。

脂性肌に推奨される主な成分

  • 角質ケア・ピーリング成分: 脂性肌では毛穴の詰まり予防や皮脂分泌の調整に角質剥離作用のある成分が有用です。代表はサリチル酸(BHA)で、毛穴内部に浸透して溶解・抗菌作用を示します。サリチル酸配合の洗顔料や化粧水は皮脂の多いTゾーンのテカリやニキビを軽減します。AHA(フルーツ酸)も表面の古い角質を除去し、脂性肌特有のごわつきを和らげ透明感を出すのに役立ちます。ただし刺激が強い場合があるため、敏感な部位への使用は注意します。
  • ビタミンA誘導体(レチノイド): トレチノインやアダパレンなどのレチノイド外用は、皮脂腺のサイズ縮小と角化正常化をもたらしニキビ治療に使われます。市販のレチノール配合美容液・クリームも軽度ながら皮脂分泌抑制と皮膚代謝促進効果が期待できますjcadonline.com。実際、経口イソトレチノイン(13-cisレチノイン酸)は全ての治療オプション中で最も強力に皮脂産生を抑制し(治療中に皮脂産生が90%近く減少)jcadonline.com、重度の脂漏症に有効です。ただし副作用として重篤な乾燥や胎児奇形リスクがあるため、一般のスキンケア成分というより専門的治療薬に位置づけられますjcadonline.comjcadonline.com。日常のスキンケアでは、低濃度のレチノール製品を継続使用することで皮脂分泌の徐々の低下や毛穴詰まりの改善が期待できます。
  • ナイアシンアミド: ビタミンB3誘導体で、皮脂分泌抑制効果がエビデンスに基づき示されています。100名を対象にした二重盲検試験では、2%ナイアシンアミド外用により2週間で有意な皮脂産生低下が認められましたjcadonline.com。ナイアシンアミド配合の乳液や美容液は毛穴の目立ちや皮脂テカリを緩和しつつ、抗炎症作用でニキビ予防にも寄与しますjcadonline.com
  • 緑茶エキス(カテキン類): 緑茶に含まれるエピガロカテキンガレート(EGCG)などには抗酸化・抗炎症作用に加え皮脂腺細胞の増殖抑制効果が報告されています。男性ボランティアに3%緑茶エキス配合乳液を8週間使用させた試験では、皮脂計による顔面皮脂量が有意に減少しましたjcadonline.com。別の22名対象の試験でも60日後に皮脂分泌の有意な低下が示され、緑茶抽出物の継続使用が脂性肌の改善に役立つと考えられますjcadonline.com
  • L-カルニチン: 生体内に元々存在するアミノ酸誘導体で、脂肪酸のβ酸化を促進する作用があります。2%カルニチンを含むクリームを塗布すると、皮脂腺細胞内の脂肪酸量を減少させ皮脂産生を抑制することが示されましたjcadonline.com。実験規模は小さいものの、脂性肌用の化粧水・ジェルに配合され始めており、テカリ防止成分として注目されていますjcadonline.com
  • 収れん・皮脂吸着成分: 酸化亜鉛、カオリン、ベントナイトなどのクレイ(粘土)や微粉末は皮脂を吸着してテカリを抑える作用があります。脂性肌用の下地やパウダーにはこれらが配合され、日中の皮脂分泌による化粧崩れを防ぎます。また**ハマメリス水(ウィッチヘーゼル)**などは毛穴を引き締める収れん作用があり、皮脂分泌部位のトナーとして古くから用いられています。作用は一時的ですが、毛穴の開きを抑えることで皮脂の過剰分泌を目立ちにくくします。
  • 抗炎症・殺菌成分: 脂性肌はニキビや炎症を伴うことが多いため、それらを予防する成分も有用です。市販のニキビ肌向け製品にはグリチルリチン酸ジカリウム(抗炎症)、サリチル酸(角質溶解・殺菌)、イオウ(殺菌・角質軟化)などが医薬部外品有効成分として配合されています。これらは直接皮脂産生を減らすものではありませんが、脂性肌による毛孔閉塞→炎症のサイクルを断つ助けとなります。またビタミンC誘導体(アスコルビン酸リン酸Mgなど)は皮脂酸化を防ぎ毛穴周囲の微小炎症を抑えることで、結果的に毛穴の目立ちや過剰皮脂感を軽減します。

脂性肌が避けるべき成分・要因

  • リッチすぎる油分: コールドクリームやオイルリッチなバームなど、こってりした基材の製品は脂性肌には不向きです。特にワセリン100%のような製剤は乾燥肌には最適ですが、脂性肌では油膜感が強く毛穴閉塞のリスクも指摘されます(ワセリン自体はノンコメドジェニックとされますが、過度な油膜はニキビ悪化要因となりえます)。したがって脂性傾向の人は「ノンコメドジェニックテスト済み」「オイルフリー」表示のある軽い使用感の保湿剤を選ぶと良いでしょうdermatol.or.jp。例えばオルビス®のようにスキンケアから油分を排除したブランドもあり、「肌には油分より水分が大切」というコンセプトでオイルカット処方を採用していますcrea.bunshun.jp。脂性肌では油分を足さず不足しがちな水分を補給する発想が重要です。
  • 高濃度アルコールの長期使用: アルコール入りの収れん化粧水は一時的にさっぱりしますが、頻用すると表皮のバリア機能を弱め逆に皮脂分泌が過剰になる可能性があります(いわゆるインナードライ状態)。刺激感もあるため、アルコールトナーは夏場の一時的な使用に留め、長期的には保湿とのバランスを考えます。
  • 強すぎる洗浄やスクラブ: 脂性だからといって1日に何度もゴシゴシ洗顔するのは禁物です。1日2回程度の洗顔が適当であり、それ以上は必要ないとされていますdermatol.or.jp。実際、1日1回に頻度を減らすとニキビが悪化した例や、逆に1日4回では洗いすぎで中止せざるを得なくなった例が報告されていますdermatol.or.jp。したがって**適度な洗顔(朝晩2回)**が推奨されていますdermatol.or.jp。また粒子入りスクラブで皮脂を削り取ろうとすると、皮膚刺激でかえって炎症や皮脂分泌亢進を招く恐れがありますdermatol.or.jp。脂性肌でも洗顔はあくまで優しく行い、過度な摩擦を避けます。
  • コメドジェニックな成分: ミリスチン酸イソプロピルやラノリン、D&Cレッド染料などはアクネ誘発性(コメド形成性)が指摘されています。これらを含むメイクアップ製品(ファンデーションなど)の使用はニキビを悪化させる可能性があります。脂性肌・ニキビ肌の方には「ノンコメドジェニックテスト済み」と表示のある化粧品を選ぶ配慮が必要ですdermatol.or.jp。実際、日本皮膚科学会の尋常性ざ瘡治療ガイドラインでも、低刺激性でノンコメドジェニックな基礎化粧品の使用が推奨されていますdermatol.or.jpdermatol.or.jp
  • 過度のメイク残り: 油分の多いメイク製品(ウォータープルーフ日焼け止めやリキッドファンデーション等)をしっかり落とさずにいると、残留油分が毛穴をふさいでニキビの原因となります。脂性肌でもメイクをする場合は、クレンジングで丁寧にオフすることが大切です。なお「オイルクレンジングは油だからニキビに悪いのでは?」と心配されますが、日本からの報告ではクレンジングオイルでニキビが悪化するエビデンスはなく、むしろ安全に使用できるメイク落としの一手段とされていますdermatol.or.jp。ポイントメイクはオイルクレンジング等でしっかり落とし、洗顔料での二次洗顔までセットで皮脂・汚れをきちんと除去することが、脂性肌の肌トラブル予防に重要です。

4. 症例別スキンケアの推奨

同じ乾燥肌・脂性肌でも、年齢や併存症状によって適切なスキンケアは変わります。代表的なケースごとに留意点を述べます。

  • 思春期の脂性肌(ニキビを伴う場合): 10代は皮脂分泌が盛んなため額や鼻が脂っぽくテカり、ニキビもできやすいです。基本は1日2回の洗顔で余分な皮脂や汚れを落とすことが重要ですdermatol.or.jp。洗顔料はニキビ肌用の低刺激性のものを使い、しっかり泡立てて優しく洗いますdermatol.or.jp。「ニキビ用」とうたう基礎化粧品(例えば薬用化粧水やジェル)は保湿成分を含みつつ殺菌・角質ケア成分も配合されており、治療薬との併用で炎症や乾燥を和らげ治療効果を高めることが期待できますdermatol.or.jp。日本皮膚科学会ガイドラインでも低刺激・ノンコメドジェニック・保湿性のあるニキビ用基礎化粧品の併用を推奨しておりdermatol.or.jpdermatol.or.jp、思春期ニキビではこうした製品を積極的に取り入れると良いでしょう。また、髪や衣類による額・背中への刺激を避け、寝具を清潔に保つこと、油分の多いジャンクフードを控えることなど生活指導も有用です。
  • 成人女性の乾燥肌: 20~40代の女性でも、オフィス環境の空調や不適切なスキンケアで乾燥肌に悩む方は多く見られます。メイクをする方が多いため、まずクレンジング・洗顔の見直しが重要です。刺激の少ないクレンジング(ミルクやジェルタイプ)で化粧を落とし、洗顔は朝晩2回までにとどめます。洗顔後すぐにセラミド配合の化粧水や美容液で潤いを与え、その後乳液・クリームでフタをします。特に就寝前の保湿ケアは念入りに行いましょう。加齢と共に皮脂分泌も低下するため、30代以降は肌質がオイリーからドライに変化する人もいます。必要に応じて季節や年齢で基礎化粧品をよりしっとりタイプへ切り替えることも大切です。成人女性は美白やエイジングケア目的でレチノールビタミンCを使うことも多いですが、乾燥が強い場合は使用頻度を減らすか保湿剤と併用し、刺激を感じない範囲で続けます。またUVケアも乾燥対策には不可欠です。紫外線ダメージはバリア機能を低下させ乾燥を悪化させるので、紫外線吸収剤による刺激が気になる場合は紫外線散乱剤主体の低刺激日焼け止めを選びます。成人女性ではホルモンバランスの影響(生理周期や妊娠・出産、更年期など)で皮脂分泌や肌状態が変化することも念頭に置き、調子に合わせたスキンケアの調整が必要です。
  • 混合肌(部分的脂性+部分的乾燥): 日本人には**「Tゾーンは脂っぽいのに頬は乾燥する」という混合肌タイプも多く見られます。この場合、一律に同じケアを顔全体にするのではなく、部位別にケアを変える発想が大事です。例えば、Tゾーンは皮脂が多いので洗顔を念入りにし、さっぱりタイプの化粧水で軽く整えます。一方で頬や目元・口元は皮脂腺が少なく乾燥しやすいので、低刺激の高保湿化粧水を重ねづけし、クリームやオイルでしっかり保湿します。必要に応じて「マルチマスキング」(Tゾーンにはクレイパック、頬には保湿パックを同時に行う)などの方法も有効です。また日中は、小鼻まわりには皮脂吸着パウダー配合の下地を使いテカリを防止しつつ、頬には保湿下地で粉吹きを予防するといったメイクアップ段階での工夫**もあります。混合肌ではこのように部位ごとに適した製品を組み合わせることで、それぞれの悩みをバランスよくケアできます。
  • 敏感肌を伴う乾燥肌: 乾燥に加え、化粧品がしみやすい・赤みが出やすいといった敏感肌の場合は、何より低刺激性が求められます。アルコール、香料、着色料、保存料など不要な添加物の少ない製品を選びましょう。洗顔料は石鹸系よりアミノ酸系や両性界面活性剤主体のマイルドなものが望ましく、必要最低限の頻度に留めます。保湿剤はセラミドやヘパリン類似物質などバリア機能を補修する成分を含み、なおかつ肌荒れを防ぐ抗炎症成分(グリチルリチン酸ジカリウム等)を配合したものが適していますdermatol.or.jp。実際、敏感肌向けブランド(例:NOV®やキュレル®など)の保湿化粧品にはこうした成分が含まれ、刺激性テストも実施されています。塗布時は擦り込まず優しく押さえるようになじませ、可能なら入浴直後の保湿で角質に水分があるうちに蓋をしますdermatol.or.jp。また敏感肌ではパッチテストも有用です。新しい化粧品を使う前に腕の内側で1日試し、問題なければ顔に使うことでトラブルを防げます。衣類はウールなど刺激の強い素材を避け、寝具も清潔・低刺激なものにするなど生活面での配慮も欠かせません。場合によっては皮膚科で低刺激性の処方保湿剤(ヒルドイドソフト®軟膏など)を処方してもらい、スキンケアに組み込むのも良いでしょう。
  • 敏感肌を伴う脂性肌: 一見相反する組み合わせですが、脂性肌の方でも不適切な治療や外的刺激でバリア障害を起こし敏感化することがあります(例:ニキビ治療薬による乾燥刺激、脂漏性皮膚炎でのバリア低下など)。この場合、皮脂対策と低刺激ケアのバランスが重要です。洗顔はやはり1日2回程度ですが、洗浄力がマイルドで低刺激性の洗顔料を選びますdermatol.or.jp。例えばラウレス硫酸ではなくココイルグルタミン酸Naなど刺激の少ない界面活性剤を使った製品が適します。必要以上に皮脂を落としすぎないことも心がけ、つっぱり感が強い場合は洗顔後すぐに油分控えめの保湿ジェルを使います。ニキビ治療中で乾燥や刺激が出ている場合には、保湿剤の併用が有効です。実際、日本人男性の軽度ざ瘡患者を対象にした研究では、低刺激性洗顔料と保湿剤を併用することで敏感肌でもニキビ症状が改善し、治療薬の刺激副作用を和らげる効果が示されていますdermatol.or.jp。したがって脂性肌でも敏感傾向がある場合は、治療と並行してこまめな保湿ケアを取り入れるべきですdermatol.or.jp。また、こうした患者では外用薬も刺激の少ないものを選択します。例えば過酸化ベンゾイル(BPO)製剤は有効ですが刺激が強めなので、アダパレンやナジフロキサシンなど比較的マイルドな薬を中心に使い、どうしてもBPOが必要な場合は保湿剤で肌を整えてから塗布するなど工夫します。脂漏性皮膚炎による敏感・脂性肌では、医師の指導のもと抗真菌外用剤や低濃度ステロイドで炎症を抑えつつ、洗顔は刺激レス、保湿も併用するのが基本です。敏感+脂性肌は扱いが難しいですが、「皮脂を適度にコントロールしつつバリア機能を守る」という視点でスキンケアと治療を組み合わせることが求められます。

5. 日本国内のスキンケア製品の例

日本には乾燥肌・脂性肌向けの様々なスキンケア製品があり、中には医療機関専売のいわゆる「ドクターズコスメ」や、医薬部外品として有効成分を含む製品も多数存在します。以下に代表的な例を挙げます(※製品名は一般的な例であり、具体的処方は各製品によります)。

  • 乾燥肌向け製品例:
    • ヒルドイド®クリーム/ローション(マルホ) – 【処方薬】有効成分ヘパリン類似物質0.3%配合の皮膚保湿剤。高い保湿力と血行促進作用で皮脂欠乏症の治療に広く使われていますjapan-medic.co.jp。近年、同成分配合の市販薬(例:マツモトキヨシ「ヒルメナイド」シリーズ)も登場し、処方薬と同濃度のヘパリン類似物質を含むクリーム・ローションがドラッグストアで購入可能ですjapan-medic.co.jpjapan-medic.co.jp。ヘパリン類似物質配合市販品には油性クリーム、乳液タイプローションなど質感の異なる製剤が揃い、症状や好みに応じて選べますjapan-medic.co.jpjapan-medic.co.jp。例えばヒルメナイドクリームはこってりした油性基材で、角化症の乾燥改善にも適しますjapan-medic.co.jp。一方ヒルメナイドローションライトは油分無配合のさらっとした使用感で、「ベタつかずさっぱり使える」ことを売りにしていますjapan-medic.co.jp。このようにヘパリン類似物質製剤だけでもテクスチャーのバリエーションが豊富に用意されています。
    • 尿素配合クリーム(医薬部外品) – ケラチナミンコーワ®クリーム20(興和)などが有名です。高濃度(20%)尿素が角質の保湿と軟化に働き、ひじ・ひざ・かかとのガサガサから全身の乾燥まで幅広く使用されています。尿素配合製品は市販薬でも10%前後のものから20%のものまであり、肌の状態に合わせ濃度を選ぶことができます。なお、ひび割れのある部位に高濃度尿素を使うとしみる場合があるため、そうした場合はヘパリン類似物質など尿素無配合の保湿剤が向きます。
    • セラミド配合敏感肌用化粧品キュレル®(花王)はその代表で、擬似セラミド(ヘキサデシロキシPGヒドロキシエチルヘキサデカナミド)を独自開発し配合したシリーズですkao.co.jp。化粧水、乳液、クリームなどが医薬部外品として販売され、「潤浸保湿」の名前で角層まで浸透し不足したセラミド機能を補うことが特徴ですkao.co.jp。実際、キュレルローションでは有効成分として消炎剤のアラントイン抗炎症剤(グリチルリチン酸)も含まれ、乾燥による肌荒れを防ぐ処方になっています(製品表示より)。他にもNOV®(ノブ)IIIシリーズ(常盤薬品)やミノン® アミノモイスト(第一三共ヘルスケア)など、敏感肌・乾燥肌向けにセラミド類似成分やアミノ酸を配合したスキンケアラインが国内で多数展開されています。それぞれ皮膚科医監修のもと低刺激テストをクリアしており、乾燥しやすいが刺激にも弱い患者に処方や推奨されることが多いです。
    • その他(クリニック専売保湿化粧品) – 美容皮膚科等で扱われるドクターズコスメにも乾燥肌向けの高機能製品があります。例えばロート製薬のDRX® ADパーフェクトバリアシリーズは皮膚科限定販売で、セラミドやコレステロール、スクワランなどバリア機能修復成分を豊富に含む高保湿乳液・クリームですshinkobe-wellnessclinic.comshinkobe-wellnessclinic.com。またLekarka®(レカルカ)というクリニック専売ブランドではEGFなど成長因子を配合した美容液を展開しており、乾燥でハリを失った肌のエイジングケア目的で使用されますshinkobe-wellnessclinic.com。保湿と同時に美白効果を狙った製品もあり、資生堂ナビジョンDR®のTAホワイトローショントラネキサム酸4MSKという2種の美白有効成分を含む薬用美白化粧水で、独自保湿成分も配合されていますnavision.iwakiseiyaku.co.jpnavision.iwakiseiyaku.co.jp。このように国内メーカーやクリニック発の製品には保湿+αの機能を持つものも多く、乾燥肌の症状と同時にシミ・シワ対策などもできるのが特徴です。
  • 脂性肌向け製品例:
    • ニキビケアライン(医薬部外品) – 市販のニキビ肌向け化粧品は脂性肌にも適しています。たとえばロート製薬のアクネケアシリーズ(メンソレータム アクネス®等)は殺菌成分イソプロピルメチルフェノールや抗炎症成分を含み、過剰皮脂によるテカリとニキビを同時にケアします。小林製薬のオードムーゲ®や花王のビオレacなど、各社から薬用化粧水・ジェル・部分用クリームが発売されており、「ノンコメドジェニックテスト済み」「油分控えめ」であることが特徴ですdermatol.or.jp。これらは思春期はもちろん、大人の脂性肌ニキビ(いわゆる大人ニキビ)にも対応した処方になっています。
    • 毛穴ケア化粧水・美容液 – 脂性肌の悩みである毛穴の開き黒ずみに着目した製品群です。代表的なのはオルビスの薬用クリアシリーズや、明色化粧品のDETクリア ブライト&ピールシリーズなどです。サリチル酸、AHA、ビタミンC誘導体などが配合され、余分な皮脂や角栓を溶解し毛穴を目立たなくする効果を狙っています。たとえばオバジC20セラム(ロート製薬)は高濃度ビタミンC誘導体美容液で、皮脂酸化を防ぎながら毛穴の詰まりや開きをケアします。これら製品は使用初期に刺激を感じる場合もありますが、脂性肌の方には比較的耐受性が高く、毛穴・皮脂トラブルの軽減に役立っています。
    • 油分カット・さっぱり系保湿 – 脂性肌でも保湿は必要ですが、ベタつかない使用感のものが好まれます。無油分処方を掲げるORBIS®(オルビス)は、「肌には自前の皮脂があるので外から油分を足さない」という理念で化粧水やジェル状保湿液を提供していますcrea.bunshun.jp。オルビスの化粧水・洗顔料はすべてオイルカットで、水分と整肌成分中心の処方ですfaq.orbis.co.jp。一方、乳液やクリームも必要な場合は、酸化しにくい油分のみを少量配合するなど工夫されていますfaq.orbis.co.jp。その他、市販のジェル状美容液(ちふれのオイルコントロールジェルなど)や男性向けのオールインワン化粧水(資生堂UNOバイタルローションなど)も油分少なめで脂性肌に適しています。「保湿すると余計ベタつくのでは」と思われがちですが、水分を与えることで皮脂分泌の暴走を防ぐ効果も期待できるため、さっぱりタイプの保湿剤を適切に用いることが大切です。
    • クリニック専売の治療的コスメ – 美容皮膚科ではゼオスキンヘルス®やエンビロン®といった海外製のドクターズコスメも脂性肌・ニキビ肌治療に活用されます。【ゼオスキンヘルス】は米国皮膚科医オバジ氏が開発したクリニック限定ブランドで、濃度の高いレチノールやピーリング剤を用いたプログラム治療が可能ですuruoihifuka.com。数ヶ月の集中的なホームケアで皮脂腺機能をリセットし、ニキビや毛穴を劇的に改善するケースもあります。ただし反応期に皮膚の赤みや皮むけが強く出るため、医師指導下で慎重に行われます。同様に【エンビロン】はビタミンA(レチノール誘導体)濃度を段階的に高めていくシステムで、脂性肌の皮膚質改善やニキビ跡ケアに用いられますshinkobe-wellnessclinic.comshinkobe-wellnessclinic.com。これらクリニックコスメは医療と化粧品の中間に位置する存在で、即効性を求める患者に提案されることがあります。

以上のように、日本国内には各肌タイプに合わせた多種多様な製品が存在します。医薬部外品では有効成分の配合により**「肌荒れ防止」「ニキビ予防」「美白」**など効能表示が認められており、上手に活用すればスキンケア効果を高められます。一方で医療機関専売品は医師のアドバイスのもと使用できるため、より高濃度の成分や専門的アプローチが可能です。それぞれのメリットを踏まえ、患者さんの肌状態・希望に即した製品を選択することが重要です。

6. 日本のガイドライン・学会の推奨内容

日本皮膚科学会をはじめとする国内のガイドラインや専門家見解では、スキンケアの基本として「低刺激で適切な洗浄」「十分な保湿」が繰り返し強調されています。関連する代表的なガイドラインのポイントを紹介します。

  • 皮脂欠乏症(乾皮症)診療の手引き 2021(日本皮膚科学会):乾燥肌(皮脂欠乏症)に対する診療ガイドです。医療用保湿剤による治療が第一選択と位置づけられ、どの程度の皮膚乾燥から保湿剤治療を行うかが定義されていますdermatol.or.jp。軽度一過性の乾燥なら生活指導と市販保湿剤で経過を見ますが、鱗屑や瘙痒を伴う乾燥はたとえ軽症でも保湿剤治療を検討するとしていますdermatol.or.jpdermatol.or.jp。推奨される保湿剤として、ヘパリン類似物質、尿素、ワセリン、グリセリンなどが挙げられ、実際の皮膚科処方ではヘパリン類似物質製剤の使用割合が高いとのアンケート結果も示されていますdermatol.or.jpdermatol.or.jp。ガイドラインでは入浴直後の保湿剤塗布が望ましいこと、石鹸の過度使用や擦りすぎは乾燥悪化要因なので避けることも記載されていますdermatol.or.jp。さらに、保湿剤塗布量は1回あたり1g/100cm^2(=3mg/cm^2)程度が適当で、1日2回塗布が1回より有効であるとしていますdermatol.or.jpdermatol.or.jp。このように具体的な塗布指導も盛り込まれており、患者指導において医師薬剤師が活用できる内容です。
  • 尋常性ざ瘡(ニキビ)治療ガイドライン 2017(日本皮膚科学会):ニキビ治療におけるスキンケアについて複数のClinical Questionが設定されています。CQ43「痤瘡に洗顔は有効か?」に対する推奨は「1日2回の洗顔を行うよう推奨する(推奨度C1)」でありdermatol.or.jp、エビデンスは限定的ながらも皮脂除去による予防効果を考慮した結論となっています。解説では、1日1回に減らすと悪化例が出たこと、1日4回では洗いすぎで中止例があったことから適度な頻度(1日2回)が妥当と述べられていますdermatol.or.jpdermatol.or.jp。またクレンジング方法について、日本からの研究でオイルクレンジングによるニキビ悪化は見られず、むしろ安全に使用できるとの報告が紹介され、オイルクレンジング=悪という根拠はないと示されていますdermatol.or.jp。スクラブ洗顔の有効性も検証されていますが有意差なく、粒子入りスクラブが必ずしも有用とは言えないとしていますdermatol.or.jp。さらに、CQ44「痤瘡患者のスキンケアに痤瘡用基礎化粧品の使用は有用か?」では「選択肢の一つとして推奨する(C1)。但し低刺激・ノンコメドジェニックな製品を選ぶこと」と勧告されていますdermatol.or.jp。基礎化粧品のみでニキビ改善がみられた研究や、治療薬併用で副作用(乾燥・刺激)緩和と効果増強がみられた研究が複数紹介されdermatol.or.jp、特に保湿効果と低刺激性を備えたニキビ用スキンケアが有用と結論づけられていますdermatol.or.jp。このガイドラインは皮膚科Q&A(日皮会サイト)など患者啓発にも反映されており、例えば「ニキビでも保湿は必要? -> はい。乾燥が気になる場合には油分の少ない保湿剤を併用してください」といった具体的なアドバイスが提示されていますdermatol.or.jplumedia.jp
  • アトピー性皮膚炎治療ガイドライン(2021年改訂):アトピー性皮膚炎(AD)は慢性湿疹疾患ですが、乾燥(皮脂欠乏・バリア異常)が病態の根幹にあるためスキンケアが極めて重要ですpmc.ncbi.nlm.nih.gov。AAD(米国皮膚科学会)のガイドラインでも「ADの管理において、保湿剤・スキンケアは治療と同等に重要」と位置付けられていますpmc.ncbi.nlm.nih.gov。日本のガイドラインでも入浴と保湿の指導が詳しく述べられ、ぬるめの湯で短時間の入浴、低刺激性石鹸を用いたやさしい洗浄、入浴後早めの保湿剤塗布が推奨されていますjwatch.org。保湿剤はADの基盤療法であり、症状が落ち着いている時も毎日継続することで再燃予防につながりますpmc.ncbi.nlm.nih.govpmc.ncbi.nlm.nih.gov。日本ではヘパリン類似物質(ヒルドイド®)やワセリンが小児ADにも広く使われ、安全性が確立しています。また乳児期からの保湿がAD発症予防になる可能性も報告されており、出生後すぐからのスキンケア介入研究が行われていますdermatol.or.jp。AD患者指導では、保湿剤の十分な量と頻度(入浴毎、少なくとも1日2回以上)の塗布、季節や環境に応じた使い分け(夏場はローション、冬場は軟膏ベース等)が指導されます。日本小児アレルギー学会からは**「スキンケアガイド」も発行されており、イラスト付きで入浴・保湿のポイントを解説したパンフレット等が提供されています。これらは患者や保護者に具体的手技**を理解してもらうのに有用です。
  • その他のガイドライン等: 日本皮膚科学会の**「接触皮膚炎診療ガイドライン」では、スキンケアにおいてアレルゲン・刺激物質の除去が強調されています。化粧品かぶれの患者には原因物質を特定し、その含有製品を避ける指導がなされます。また「光老化対策ガイドライン」(日本香粧品学会など)では紫外線防御と保湿が推奨され、乾燥は光老化(しわ・たるみ)を助長するため日焼け止めと保湿剤の両輪でケアすべきとされています。さらに近年注目の「マスク皮膚炎」(マスク着用による肌荒れ)について、日本接触皮膚炎学会は不織布マスクの刺激軽減のため保湿剤を塗る、こまめに汗を拭くなどのスキンケア指針を発表しています。コロナ禍で増えたこの皮膚トラブルも、基本は適切な洗浄と保湿でバリア機能を保つ**ことが予防・改善に寄与します。

以上、国内のガイドラインは総じて「洗いすぎない洗浄」「保湿の徹底」「低刺激性製品の活用」をキーワードとしており、患者の日常スキンケアの質を上げることが治療効果・予防効果につながるという共通認識がありますdermatol.or.jppmc.ncbi.nlm.nih.gov

7. 海外のガイドライン・スキンケア推奨内容(AAD・EADVなど)

**米国皮膚科学会(AAD)欧州皮膚科学会(EADV)**でも、スキンケアの重要性は広く認識されています。海外ガイドラインや勧告の要点を紹介します。

  • American Academy of Dermatology (AAD): AADは一般市民向けにスキンケア情報を積極的に発信しており、公式サイトには「Dry Skin: Diagnosis and Treatment」「Oily Skin: Tips for Management」などのページがありますaad.org。そこでのアドバイスは「極度の乾燥肌にはクリームか軟膏を使い、1日に何度も塗ること(ローションより効果的)aad.org、「入浴はぬるま湯で5~10分以内にjwatch.org、「すぐ保湿剤を塗る」など具体的です。また「Oily skin」向けには「ノンコメドジェニック製品を選ぶ」「アルコールを含むトナーは使いすぎない」「ベンゾイルペルオキシドやサリチル酸配合の洗顔で毛穴を清潔に」等が挙げられています(AADウェブ記事より)。さらにプロ向けには、AADが策定した各疾患の診療ガイドラインの中でスキンケアが触れられています。例えばAtopic Dermatitis (AD)ガイドラインでは「AD患者にはスキンケア(保湿と入浴法)の教育を行うこと」が強調され、保湿剤はAD治療の基盤であるとされていますpmc.ncbi.nlm.nih.govpmc.ncbi.nlm.nih.gov。実際、「Xerosis(乾燥)はADの主要所見でありバリア異常による。保湿剤は乾燥とTEWLを改善し、疾病severityを下げ薬剤使用量を減らすpmc.ncbi.nlm.nih.gov」と記載されています。AADのAcne治療ガイドライン(2016年改訂)でも、「穏やかな洗顔を日に2回行うこと」「アクネ患者にオイルフリー保湿剤の使用は妨げないこと」「外用レチノイド・BPOによる刺激を感じる場合は保湿剤併用で改善する」等のコメントがあります(JAAD 2016;74(5):945-73)。このようにAADはエビデンスと専門家意見をもとに、患者向け・医療者向け双方に具体的なスキンケアの指針を示しています。
  • European Academy of Dermatology and Venereology (EADV): EADV自体が直接ガイドラインを出すことは少ないですが、欧州皮膚科学会連合(EADVを含む)や欧州皮膚科フォーラム(EDF)が関与したガイドラインがいくつかあります。例えば**「Dry skin (Xerosis cutis)の診断と治療に関するポジションペーパー」が2020年にドイツなどから発表されておりonlinelibrary.wiley.com、そこで「Xerosisは高齢者に非常に多くQOLを損ねる。基本治療は保湿剤であり、尿素・グリセリン・セラミドなどを含む製剤が推奨される」としています。またEDFの皮膚バリアケアガイドでは、スキンケア製品のpH(弱酸性が望ましい)や添加物の安全性にも言及され、敏感肌には石鹸ではなくシンデット(合成洗剤)を用いること、香料やラテックスなどアレルゲンを極力含まない製品を選ぶことなどが推奨されています。ニキビ治療の欧州ガイドライン(2018)でも、洗顔は1日2回の範囲でやりすぎないこと、アルコールやアセトンを含むトナーは炎症を助長するため推奨されないこと、日中はノンコメドジェニックの日焼け止めを使うことなどスキンケアに関する注意が記載されています。このように欧米でも基本原則は日本と共通しており、「gentle cleansing and regular moisturizing(優しい洗浄と定期的保湿)」が合言葉です。さらにEADVでは2018年に「Sensitive Skin」に関するコンセンサス会議を行い、敏感肌の定義やケアについて整理しています。それによると敏感肌とは「主観的刺激感覚(ヒリヒリ、焼ける感じなど)を訴えるが客観的炎症が乏しい状態」とされ、対応として刺激因子の回避とバリア機能強化が提案されています。具体的には洗浄剤・化粧品の成分見直し、太陽・大気汚染からの保護、スキンケアにセラミドや神経ペプチド調節成分(例えばパルミトイルエタノールアミド)を含む「バリア機能サポート製品」を使うことなどが挙げられましたpmc.ncbi.nlm.nih.gov。こうした取り組みから、敏感肌ケアとしてPEDs(Prescription Emollient Devices)**という新たなカテゴリーも提唱されていますpmc.ncbi.nlm.nih.gov。PEDsとは特定のバリア異常を補正するよう設計された高度保湿剤で、欧米では一部のセラミドローション等が該当しAD治療の補助に使われていますpmc.ncbi.nlm.nih.gov
  • その他国際的動向: 世界的には近年、スキンケア製品の機能評価研究が活発です。例えばナイアシンアミドの皮脂抑制効果や、マイクロバイオームに配慮したクレンジング抗Pollution(大気汚染防御)スキンケアなどが学会で報告されています。アジア皮膚科学会でも、東洋人特有の肌悩み(黄ぐすみやメラニン生成、毛穴の目立ち等)に対する機能性化粧品が議論されています。いずれも基本は肌のバリア機能を維持しつつ付加価値効果を狙うという方向であり、過度に作用の強いものよりマイルドで長期使用できる製品が重視される傾向です。総じて、海外ガイドライン・推奨内容も「Skin Care as Adjunct Therapy(補助療法としてのスキンケア)」の重要性を認めており、患者教育の一環として正しいスキンケア指導を行うことが標準的になりつつあります。

8. 診療に応用できる患者指導法

皮膚科診療では、処方や処置だけでなく患者自身が行う日々のスキンケアが治療効果を大きく左右します。そのため、医師・看護師は正しいセルフケア方法を指導し、患者の理解と実践を促す必要があります。以下に、乾燥肌・脂性肌それぞれの代表的な指導ポイントをまとめます。

乾燥肌への指導ポイント

  • 入浴・洗浄法の工夫: 入浴は1日1回、湯温は約38~40℃のぬるま湯で5~10分以内にとどめますjwatch.org。長風呂や熱湯は皮脂を奪い乾燥を悪化させます。石鹸・ボディソープは低刺激性で香料少なめのものを選び、柔らかい泡で手洗いします。ナイロンタオル等でゴシゴシ洗いは厳禁です。デリケートゾーンや脇など汚れやすい部分以外は、毎日石鹸で洗わなくてもお湯で流す程度で十分な場合があります(皮膚科医によっては2日に1回石鹸使用でも可と指導することもあります)。髪のシャンプー剤が身体に残らないようしっかり洗い流すことも重要です。
  • 入浴後すぐの保湿: お風呂から上がったら、なるべく5分以内に保湿剤を塗布します。皮膚科学的に、入浴後は角質に一時的に水分が入りますが、そのままだと急激に蒸発してしまいますdermatol.or.jp。そこでまだ肌が少し湿っている状態で保湿剤を塗ることで、水分を閉じ込める効果が高まりますdermatol.or.jp。冬場は特に入浴後の蒸散が多いので、時間を空けず保湿するよう声かけします。また、保湿剤は十分な量をムラなく塗ることが大切です。目安として「大人の片腕に500円玉大1つ分」など具体的に示すと理解されやすく、患者さんにも実際に塗ってもらい感触を覚えてもらいます。
  • 保湿剤の使い分け: 患者の嗜好や部位によって、適した保湿剤の剤形を提案します。べたつきが苦手な人にはローションやミルク、しっかり潤わせたい人や夜間はクリーム・軟膏を使用する、といった複数剤形の使い分けも有効ですjapan-medic.co.jpjapan-medic.co.jp。顔には軽めでボディには重め、夏と冬で製剤変更、といった調整も勧めます。「ベタベタして塗りたくない」という患者には、最近はべたつかず高保湿な製品(ヘパリン類似物質ローションライトなど)もあるため、それらを紹介しアドヒアランス向上を図りますjapan-medic.co.jp。また塗り忘れを防ぐために「洗面所やリビングなど目につく場所に置く」「携帯用を持ち歩く」といった工夫も教えます。
  • 生活環境の調整: 室内の湿度管理も乾燥対策として重要です。特に冬場は暖房で湿度が下がるため、加湿器の使用や濡れタオルを干すなどして50~60%程度の湿度を保つよう助言します。また衣類は直接肌に触れる下着類を綿やシルクなど刺激の少ない素材にすると良いです。ウールや化学繊維はチクチク刺激や静電気でかゆみを誘発しやすいため、避けるか下に綿シャツを着て直接触れないようにします。乾燥による痒みが強い場合は、入浴剤(保湿成分配合)を使用したり、就寝時に綿手袋をつけて無意識の掻破を防ぐ方法もあります。
  • スキンケア製品の見直し: 患者が自己判断で使っている化粧品類について確認します。アルコールの強い収れん化粧水、ピーリング石鹸、スクラブ入り洗顔など乾燥肌に不適切なものは中止を促します。メイク用品でも肌荒れしにくい低刺激ブランド(敏感肌用のファンデーションなど)を紹介したり、場合によっては一時的にメイク自体を休むよう指導することもあります。「落とすケア」を重視するのもポイントで、どんなによい保湿剤を塗ってもクレンジングや洗顔で刺激を与えていては効果半減です。患者が自己流で間違ったケアをしていないかチェックし、必要なら正しい方法をデモンストレーションして教えます。

脂性肌への指導ポイント

  • 適度な洗顔習慣: 脂性肌では「とにかく顔を洗えばよい」と思われがちですが、過度の洗浄は却って有害です。1日2回までの洗顔を基本とし、頻回に皮脂を取りすぎると逆に皮脂分泌がリバウンドする可能性も説明しますdermatol.or.jp。特に十代男子などは部活後に何度も洗顔したりしがちなので、「洗いすぎは逆効果」と強調します。洗顔料は肌質に合ったもの(脂性肌用フォームなど)を使い、しっかり泡立ててTゾーン中心に洗うよう指導します。すすぎ残しはニキビの元なので、髪の生え際やあごのラインまで十分にすすぐよう伝えます。
  • 保湿も必要であることの説明: 脂性肌の患者は「自分は潤っているから保湿はいらない」と考えることが多いですが、水分と油分は別であることを説明します。脂性肌でもインナードライ(角層の水分不足)になっているケースもあるため、油分の少ない保湿剤で水分を与えることは大切と伝えます。例えば洗顔後につっぱりを感じるならそれは水分が不足している証拠なので、さっぱりタイプの化粧水やジェルをつけるよう助言します。「ベタつきが気になるならTゾーンは避けてUゾーン中心につけてみて」と部位で塗り分ける方法も提案します。ニキビ治療中で肌が乾燥気味の場合は、医師の許可のもとノンコメドジェニックな保湿クリームを併用するよう指導しますdermatol.or.jp。保湿剤の存在意義を理解してもらうことで、治療薬の副作用対策にもなり治療コンプライアンスが向上しますdermatol.or.jp
  • 油分のコントロール: 日中に顔がテカる人には、あぶらとり紙の使い方を教えます。ただし取りすぎもよくないので、軽く押さえる程度にして擦らないことを強調します。また、市販の皮脂吸着パウダー(プレストパウダーやスプレー式化粧水等)も有用です。女性にはテカリ防止下地の活用、男性には収れん化粧水で朝整えるとマシになる等、身だしなみとしての工夫もアドバイスします。
  • ニキビ・毛穴対策: 脂性肌の多くはニキビや毛穴拡大を伴うため、そのケア方法も指導します。まずニキビを潰さないこと、触らないことを徹底させます。触ると悪化・痕化しやすいと画像など見せて説明します。毛穴の黒ずみを患者が気にして指で押し出したりしている場合は、それも炎症や色素沈着につながるのでやめるように言います。代わりに市販の角栓溶解パック(鼻用シートなど)はどうかと聞かれることもありますが、あれも刺激になるので頻用しないよう伝えます。必要なら皮膚科でのケミカルピーリングや面皰圧出といった処置も検討できることを説明し、セルフケアで無理に取ろうとしないよう注意喚起します。
  • ヘア・ボディケア: 顔が脂性の人は頭皮も脂っぽいケースが多く、前髪の皮脂が額に触れてニキビを悪化させることがあります。髪型を工夫して額を出すようにする、スタイリング剤が肌に付かないようにする等を助言します。シャンプーも毛穴詰まり防止のため毎日行い、リンスやトリートメントが額や背中に残らないようしっかりすすぐようにします。同様にボディも、背中ニキビがある場合は身体を洗う順番を「髪→身体」の順にしてシャンプー成分を最後に流すなどすると良いでしょう。
  • 製品選択の指針: 脂性肌の患者がスキンケア製品を購入する際のポイントも教えます。「ノンコメドジェニック」表示や**「オイルフリー」と書かれたものを選ぶこと、クリームよりローション・ジェルを選ぶことなどですdermatol.or.jp。また日焼け止めも油性の強いものは避け、ウォーターベースの日焼け止めジェルなどを使うようにします。メイクではリキッドファンデーションよりパウダーファンデーション**の方が油分が少なく毛穴詰まりしにくいので適しています。クレンジングは上記のようにオイルでも可とされますが、心配な人にはミルクや水クレンジングを勧めるなど個々の不安に対応します。いずれにせよ「落とす→保湿」の基本を踏まえつつ、自分に合った製品を色々試してみて良いので、合わなければ遠慮なく相談してほしいと伝えることも大切です。患者が自己判断でスキンケアをやめてしまったり、市販薬を塗りすぎたりしないよう、こまめなフォローを心がけます。

以上のように、患者指導では具体的かつ個別的なアドバイスが重要です。可能であればパンフレットやイラスト資料を渡し、自宅で再確認できるようにします。最近は日本皮膚科学会や各病院がスキンケア指導動画を公開しているので、そうしたオンラインリソースを紹介するのも効果的でしょう。美容皮膚科の医師としては、最新の知見や製品情報も踏まえて患者さんに最適なセルフケアを提案できるよう日々アップデートすることが求められます。その積み重ねが、乾燥肌・脂性肌に悩む患者のQOL向上と皮膚の健康維持につながると言えるでしょう。

引用文献・資料:

  1. 佐伯秀久ら「皮脂欠乏症診療の手引き 2021」日本皮膚科学会雑誌 131(10):2255-2270, 2021dermatol.or.jpdermatol.or.jpdermatol.or.jpdermatol.or.jpdermatol.or.jpdermatol.or.jpdermatol.or.jpdermatol.or.jpdermatol.or.jpdermatol.or.jpdermatol.or.jp
  2. Endly DC, Miller RA. Oily skin: a review of treatment options. J Clin Aesthet Dermatol. 2017;10(8):49-55jcadonline.comjcadonline.comjcadonline.comjcadonline.comjcadonline.comjcadonline.comjcadonline.com
  3. Sakuma TH, Maibach HI. Oily skin: an overview. Skin Pharmacol Physiol. 2012;25(5):227-35pubmed.ncbi.nlm.nih.gov
  4. 日本皮膚科学会「尋常性痤瘡治療ガイドライン2017」日皮会誌 127(6):1261-1302, 2017dermatol.or.jpdermatol.or.jpdermatol.or.jpdermatol.or.jpdermatol.or.jpdermatol.or.jpdermatol.or.jpdermatol.or.jp
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  10. CREA (文藝春秋)「オルビスの『油分不要』理論」2014年crea.bunshun.jp

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