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1.6. 質疑応答・ケーススタディ Q&A

再生医療等安全性確保法・第三種再生医療

  1. Q: 再生医療等安全性確保法が制定された主な目的は何ですか?
    A: 再生医療を安全かつ迅速に社会実装し、患者の生命・健康を守るため(特に未承認医療の安全管理とリスク低減) 。
  2. Q: 「第三種再生医療等」とはどのような治療を指しますか?
    A: 第一種・第二種以外の比較的リスクが低い再生医療技術(主に自己由来細胞利用)。例:PRP療法、自己リンパ球免疫療法など 。
  3. Q: 第三種再生医療等に該当するPRP療法は、どのような特徴がありますか?
    A: 自己血液から作製したPRPを患部に注射して組織修復を促す、安全性が高い治療法 。
  4. Q: 第三種再生医療を提供する際の法的な必須手続きは何ですか?
    A: 事前に認定再生医療等委員会(IRB)の審査・意見取得と厚生労働省への提供計画提出(届出) 。
  5. Q: 再生医療のリスク区分は何を基準に分類されていますか?
    A: 治療の生命・健康への影響(リスク)に基づき分類。有効性ではなくリスクで区分 。

提供計画書作成と申請手順

  1. Q: 第三種再生医療等提供計画書に必ず記載しなければならない事項は?
    A: 治療内容・分類理由・対象疾患・患者選定基準・実施体制・安全管理・品質管理・補償・委員会審査情報・苦情対応等 。
  2. Q: 提供計画書の添付書類で最も重要なものは?
    A: 委員会意見書・議事録・チェックリスト、説明同意文書、委託契約書、品質管理手順書など 。
  3. Q: 計画書作成時によくある記載ミスは?
    A: 必要事項の記載漏れ、内容の矛盾、不明瞭な表現、リスク分類誤り、添付書類の不備など 。
  4. Q: 提供計画書提出~治療開始までの大まかな流れを説明してください。
    A: 計画書作成→IRB審査・意見書取得→e-再生医療システムでオンライン提出→厚生労働省受理→治療開始 。
  5. Q: e-再生医療システム提出後、治療を始めてよいのはどのタイミングですか?
    A: 厚労省で「受理」され計画番号が発行された後(受理前に治療開始は不可) 。

CPC(細胞培養加工施設)との連携

  1. Q: CPCとは何を行う施設ですか?
    A: 無菌環境で細胞・血液成分を加工・培養・品質管理する施設。再生医療の安全性を担保する役割 。
  2. Q: CPCと医療機関の業務分担は?
    A: 医療機関:患者対応・細胞採取・治療実施/CPC:加工・培養・品質管理・保管・輸送 。
  3. Q: CPCに加工を委託する際に必要な契約上の注意点は?
    A: 法令遵守、品質管理、責任分担、個人情報管理、製造物責任(補償)、監査権限を契約で明記 。
  4. Q: ロートセルファクトリー東京のCPC連携事例の特徴は?
    A: 高純度・高濃度PRP製造や幹細胞培養などを医療機関からの委託で行い、品質・無菌性管理体制が充実 。
  5. Q: CPC連携時の品質管理上の重要ポイントは?
    A: 細胞生存率・無菌検査・ロット間ばらつき低減、厳格な工程管理と成績書の共有 。

倫理審査(IRB)対応

  1. Q: 第三種再生医療でもIRB審査が必須な理由は?
    A: リスクが低くても新規医療の安全・倫理性を第三者が確認し、患者の権利保護と医療質担保のため 。
  2. Q: IRB申請時に提出すべき代表的な書類は?
    A: 提供計画書・委員会意見書・議事録・説明同意文書・担当医経歴・品質管理手順書・契約書など 。
  3. Q: IRB審査で「適応疾患・患者選定基準」が指摘されやすい理由は?
    A: 対象が曖昧だと計画の妥当性や患者保護が不十分になるため。基準の具体性・明確性が求められる 。
  4. Q: IRBでPRP療法の「細胞安全性」が問われる際の主な論点は?
    A: 無菌操作・保存方法・品質管理体制・委託先の許可状況などの明示 。
  5. Q: IRB質疑で「提供方法の詳細記載」が求められる理由と対応は?
    A: 手順不明は安全確保に直結。投与回数・量・部位・機器・プロトコルを具体的に明記 。

よくあるトラブル・運用上の注意

  1. Q: 提供計画書の添付書類でよくある不備は?
    A: 説明同意文書・委員会意見書・医師略歴の未提出や不備。全書類をリストで再確認 。
  2. Q: CPC利用時の物流・スケジュール面で注意すべき点は?
    A: 細胞/PRPは鮮度・保存期間が短いため、治療日程と輸送日を綿密に調整 。
  3. Q: IRB審査で「治療効果の根拠」や「ベネフィット・リスクバランス」が問われた場合の対応は?
    A: 国内外文献や臨床・動物データ等で科学的根拠を示し、リスクを正直に説明 。
  4. Q: 「説明同意文書」に盛り込むべき必須事項は?
    A: 治療目的・内容・期待効果・リスク・代替治療・費用・補償・撤回権など 。
  5. Q: 緊急時の対応策について計画書やIRB審査で求められるポイントは?
    A: 救急カート・蘇生薬剤配備、救急病院との連携、初期対応手順、報告体制の明記 。

継続管理・報告・運営体制

  1. Q: 提供計画受理後に内容変更が生じた場合の手続きは?
    A: 変更届出や場合により再審査が必要。内容次第で委員会意見の再取得・厚労省へ届け出 。
  2. Q: 再生医療等提供後、医療機関に課される定期義務は?
    A: 年1回の定期報告(症例数・副作用発生状況等)、有害事象発生時の速やかな報告 。
  3. Q: CPC委託時、医療機関が注意すべき法的・契約上のリスク管理とは?
    A: 委託先の許可・基準順守、責任分担の明確化、事故・不具合時の賠償・連絡体制など 。
  4. Q: IRB対応で「インフォームドコンセント」について求められることは?
    A: 患者が内容を十分理解し自発的に同意できる仕組み・説明資料の整備 。
  5. Q: PRPを含む第三種再生医療において、患者への説明で「未承認医療である」ことを明記する理由は?
    A: 有効性未確立・自由診療であることを明確に伝え、過度な期待・誤解を避けるため 。

1.5. 倫理審査対応(IRB)

2.1. PRPの歴史と再生医療における位置付け

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